耐震工事の補助金を使う前に|対象条件や耐震診断の重要性を解説
耐震工事をしたいと考えても、費用の高さがネックになり、なかなか一歩を踏み出せない方は少なくありません。
実は、耐震工事には自治体の補助金制度(国の支援を受けて運用されているものが多い)、あるいは税金の優遇措置を利用できる場合があります。
ただし、こうした制度は全国一律ではなく、補助の対象となる住宅や工事の内容、金額、受付期間などが自治体ごとに異なります。
そのため、「補助金が使える工事を探す」ことから始めるのではなく、まず自宅の耐震性や必要な対策を確認し、そのうえで利用できる制度を検討することが大切です。
本記事では、耐震工事の補助金制度がどのような条件で利用できるのか、そして補助金を探す前に押さえておきたい自宅の状態の見極め方や、申請時の注意点、次に取るべき行動までを順番に解説します。
このコラムで分かること
- 補助金が使える工事だからといって、ご自宅に必要な工事とは限らないため、まず耐震性や必要な対策を把握することが重要だと分かります。
- 補助金を利用しても、対象費用の範囲や補助率、上限額といった制約があるため、工事費用の全額を賄えるとは限らないと分かります。
- 「東京都の補助金」「神奈川県の補助金」のように都道府県単位で考えるだけでなく、住宅がある市区町村まで調べる必要があることが分かります。
耐震工事の補助金は「自治体によって条件が違う」のが基本

ここでは、耐震工事の補助金制度の全体像と、確定申告による支援について、あわせて解説します。
対象となる工事や補助額は制度によって異なる
耐震工事の補助金制度は、多くの場合、耐震診断・耐震設計・耐震工事などを対象としています。
ただし、耐震に関する工事であれば、どのようなものでも補助対象になるとは限りません。
補助額は、工事費用や自治体ごとの補助率によって決まり、上限額が設けられているケースもあります。
国土交通省では、地方公共団体に対して耐震化を支援する枠組みを設けていますが、実際に利用できる制度の内容や金額は、各自治体が個別に定めています。
【補助金の一例|町田市】
※2026年度の制度内容
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 木造住宅の耐震改修工事 |
| 補助額 | 工事費の23%(100分の23) |
| 上限額 | 50万円 |
| 注意点 | 対象住宅・工事に条件あり。耐震設計などの事前手続きが必要 |
このように、自治体によって補助率や上限額、対象となる住宅・工事などが異なるのが特徴です。
耐震工事にかかる費用は住宅の状態によって幅がありますが、一般財団法人日本建築防災協会の調査などでは、100万円台で実施されるケースが多いとされています。
上限額と照らし合わせると、補助金だけで費用の全額を賄うことは難しいと分かります。
耐震工事の補助金制度を検討する際は、住宅所在地の自治体の最新情報をチェックすることが大切です。
〈参考〉
・国土交通省『住宅・建築物の耐震化について』
・町田市『耐震改修工事』
補助金だけでなく税制優遇や融資制度もある
耐震工事に関する支援は、補助金だけではありません。
一定の要件を満たして耐震工事を行った場合、所得税の税額控除や固定資産税の減額措置を利用できる場合があります。
利用できる支援は、主に以下の通りです。
- 所得税の控除:確定申告(税務署への申告)が必要
- 固定資産税の減額:確定申告ではなく、市区町村への申告が必要
- 融資制度:住宅金融支援機構には、満60歳以上の方を対象とした耐震工事向けのリバースモーゲージ型融資制度がある
このうち、所得税の控除と固定資産税の減額は税負担を軽くする制度ですが、融資制度は借りたお金を返済する仕組みのため、性質が異なります。
なお、所得税の控除を受ける場合、補助金を受け取っていると、工事費用から補助金の額を差し引いた金額をもとに控除額が計算されます。
補助金と控除の両方を満額受けられるわけではない点に注意が必要です。
確定申告の際は証明書が必要になるケースもあります。
証明書の発行元は制度によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、これらの制度にはそれぞれ適用条件や期限があるため、制度ごとに条件を確認することが大切です。
リフォームラボでは、耐震診断から改修工事まで対応しています。
補助金だけでなく減税制度も含め、耐震工事について相談したい方はお気軽にお問い合わせください。
古い家のリフォームで活用できる補助金や減税制度の全体像については、こちらの記事で詳しく解説しています。
〈関連ページ〉【2026年最新】古い家のリフォームで使える補助金一覧と条件|注意点、減税制度の活用術
〈参考〉
・国土交通省『リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)について』
・住宅金融支援機構『【リ・バース60】>住まいの耐震改修工事をご検討中のみなさまへ』
耐震工事の補助金、まず確認したい住宅・工事の条件

ここでは、補助金制度の対象になるかどうかを判断する際に、理解しておきたい代表的なポイントを整理します。
住宅そのものの条件と、申請に関わる条件の両方を見ていきます。
住宅の築年数・構造・耐震診断結果を確認する
補助金制度の対象になるか確認する際は、まず住宅そのものの条件を見ます。
主にチェックしたいのは、次の項目です。
- 建築された時期
- 木造かどうかなどの構造
- 戸建てか共同住宅かといった住宅の種類
- 耐震診断の結果
中でも、昭和56年(1981年)5月31日以前に着工した(建築確認を受けた)、いわゆる旧耐震基準の木造住宅を対象とする制度が多く見られます(1981年6月1日以降、新しい耐震基準が適用されているため)。
ただし、対象となる建築時期や基準は自治体によって異なり、判断の基準となるのは一般的に着工日や建築確認を受けた日であり、住宅が完成した時期とは限りません。
自己判断せず、まずは自治体に確認することが大切です。
対象者・工事内容・申請時期、そして「どの自治体か」まで確認する
住宅の条件に加えて、以下のような点も確認しておく必要があります。
- 補助の対象となる人(所有者かどうかなど)
- 対象となる耐震工事の内容
- 補助の対象となる費用の範囲
- 申請の受付期間
特に注意したいのが、申請のタイミングです。
制度によっては、工事の契約や着工の前に申請を済ませておく必要があり、先に工事を始めると、補助の対象外になってしまう場合があります。
また、補助金制度は都道府県だけでなく、市区町村ごとにも内容が異なる場合があります。
「東京都の補助金」「神奈川県の補助金」といった都道府県の情報だけで終わらせず、住宅が所在する市区町村の制度も確認しておくと安心です。
東京都内の制度を区市町村ごとに確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
〈関連ページ〉【2026年最新】東京都在住の方が使えるリフォーム補助金|申請時の注意点とよくある質問も解説
耐震診断で「補助金」ではなく、ご自宅に必要な工事を見極める

ここでは、補助金の対象になるかどうかだけを基準に工事を決めるのではなく、ご自宅に必要な耐震対策を確認することの重要性について解説します。
あわせて、耐震診断から補助金の申請、工事までの大まかな流れも見ていきましょう。
「補助金が使えるか」より先に、どこまで補強が必要かを知る
耐震工事を検討するときは、「補助金が使える工事を探す」という順番ではなく、まず耐震診断によってご自宅の耐震性や必要な対策を把握し、そのうえで利用できる制度を検討することが重要です。
なぜなら、補助の対象になる工事だからといって、その工事がすべての住宅に必要とは限らないためです。
反対に、耐震診断の結果によっては、補助対象となっている工事の範囲だけでは足りず、別の対策が必要になることもあります。
利用できる制度は、必要な工事の内容が固まってから調べれば十分です。
現在の住まいの耐震性に不安がある方や、具体的な耐震対策について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
〈関連ページ〉地震に強い家の特徴6選|既存住宅の確認方法と耐震対策を紹介
耐震診断から補助金申請、工事までの基本的な流れ
実際に耐震工事を進める場合、一般的に次の流れで進みます。
- 耐震診断を受ける
- 診断結果をもとに、必要な補強内容を検討する
- 住宅所在地の自治体で利用できる補助金制度や条件を確認する
- 必要な手続きを行い、補助金を申請する
- 耐震耐震工事を行う
- 完了報告などの手続きを行い、補助金を受け取る
なお、耐震診断についても補助金の対象になっている自治体では、診断を受ける前に申請が必要な場合があります。
工事だけでなく診断の段階から、早めに自治体へ確認しておくと安心です。
実際の申請時期や必要書類、手順は自治体によって異なります。
上記はあくまで一般的な流れとして把握しておきましょう。
耐震工事の補助金=工事費が大幅に安くなる、とは限らない

ここでは、補助金を利用する際に見落としがちな、費用面の考え方について整理します。
あわせて、自己負担も含めた資金計画の考え方を確認していきます。
補助対象・補助率・上限額を踏まえ、自己負担を含めて考える
補助金を利用すれば、耐震工事の費用がすべて賄えるわけではありません。
制度には、以下のような制約があるからです。
- 補助の対象になる費用に範囲が定められている
- 補助率が100%とは限らない
- 上限額が設定されている場合がある
- 希望する工事の内容によっては、対象外になる部分が生じる可能性がある
そのため、「補助金でどれくらい安くなるか」だけを基準に考えると、実際の費用感とずれが生じることがあります。
大切なのは、まず必要な耐震工事の内容を把握し、補助金だけでなく自己負担も含めた総額で工事を実現できるか考えることです。
「補助金が使えるか」だけで施工会社を選ばず、診断から工事まで相談できるか確認する
費用面を適切に見極めるには、施工会社選びも重要なポイントです。
耐震工事を依頼する施工会社を選ぶ際は、補助金に対応しているかどうかだけで判断しないことが大切です。
あわせて、以下のような点も確認しておきたいところです。
- 耐震診断に対応できるか
- 診断結果をもとに、適切な補強方法を提案できるか
- 補助金制度についても相談できるか
- 診断結果と、実際に行う工事の内容が対応しているか
「補助金が使える会社かどうか」だけでなく、ご自宅の耐震性を正しく把握したうえで必要な工事を判断できる会社であるかどうかが重要です。
リフォームラボでは、耐震診断から工事まで、ご自宅の状態に合わせた耐震リフォームを一貫してサポートしています。
補助金の利用も含め、耐震工事について相談したい方はお気軽にお問い合わせください。
耐震工事の補助金を利用したいなら、まずご自宅の耐震性を確認しましょう

ここでは、これから耐震対策を始める方に向けて、ご自宅の状態を確認したうえで、必要な工事や利用できる制度を検討するためのステップを紹介します。
まずはご自宅の現状を知るための行動から始めてみましょう。
リフォームラボなら一級建築士・耐震診断士などによる無料診断が可能
「補助金の対象になるかどうか知りたい」「自宅にどの程度の耐震対策が必要か分からない」「工事の費用が気になる」といった場合、まず取り組みたいのが、ご自宅の耐震性や必要な対策を把握することです。
リフォームラボでは、一級建築士や耐震診断士など、診断の専門家による無料診断サービスを提供しています。
ご自宅の耐震性を確認したうえで、必要な対策と利用できる制度をあわせて検討できる点が特徴です。
なお、自治体の補助金制度を利用する場合は、登録された耐震診断士などによる所定の耐震診断が求められることがあります。
リフォームラボの無料診断は、まずご自宅の状態を把握する入り口としてご活用ください。
実際の対応例を一つ紹介します。
築約150年の住宅では、耐震診断の結果をもとに壁や柱、基礎などの補強を行いました。
診断結果に応じて、住宅ごとに必要な工事内容を判断しています。

〈施工事例〉安心して暮らせる地震に強い家
このように、リフォームラボでは診断から施工まで一貫して対応しているため、まとめてご相談いただけます。
耐震診断についての詳細は、こちらのページをご確認ください。
〈関連ページ〉木造住宅の耐震診断
補助金の利用も含め、耐震工事について専門家に相談する
リフォームラボの施工エリアは、東京都・神奈川県・千葉県・愛知県・岐阜県です。
これらの地域にお住まいで耐震工事を検討している方は、まず耐震診断を通じてご自宅の状態や必要な対策を見極め、そのうえで利用できる補助金制度を検討してみてください。
リフォームラボは、一級建築士や耐震診断士が木造住宅の耐震診断を含む無料診断を行う体制を整えています。
まずは無料診断で、ご自宅の状態を知ることから始めてみませんか。
まとめ|耐震工事は補助金ありきではなく、まずは耐震診断で必要な対策の見極めを

耐震工事では、要件を満たせば自治体などの補助金を利用できる場合があります。
ただし、対象住宅や工事、補助額、申請時期などは市区町村ごとに異なります。
また、補助金の対象工事が、ご自宅に必要な対策とは限りません。
まず耐震診断で必要な工事を見極め、そのうえで利用できる制度や自己負担も含めた総額を検討することが大切です。
今回の記事が、ご自宅に必要な耐震対策を考えるきっかけとなれば幸いです。
監修者情報
- リフォームラボ インテリア担当
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ワガママをまるごとカタチに
リフォーム・リノベーションをするならリフォームラボにお任せください!特定建設業:国土交通大臣(特-6)第25561号
宅地建物取引業:国土交通大臣(3)第8694号
一級建築士事務所:東京都知事 第59912号
東京都木造住宅耐震診断事務所登録 第749号(西東京建設)




